静かに立ち止まった、年の瀬のこと

人生というものは、本当にわからないものだなと思う。

ほんの一日前まで、いつも通り元気な声を聞いていたのに。

年の瀬に、思いがけない出来事が続いた。

この知らせの、ほんの数日前には、

「春休みは思い切って家族で沖縄へ行こうか!」

と、勢いで旅行を予約したばかりだった。

それがまるで、

「遠くへ行く前に、まず大切なところへ」

と、静かに立ち止まらせる合図のようにも感じられた。

 

ちょうどその日は、こちらでも慌ただしい一日を過ごしていた。

朝からこどもたちが発熱し、病院へ向かい、

検査の結果、兄弟そろってインフルエンザの判定。

自分自身も体調に違和感を覚え、

念のため親子で薬を処方してもらった。

 

そんな中で届いた連絡だった。

まだ熱の下がらない次男と、

元気そうではあるけれど外出できない長男。

「今日は動けないな」と、

ただ状況を受け止めるしかなかった。

体調のことも重なり、

振り返ってみると、なかなか濃い一日だったと思う。

 

先のことを考えれば、

人はどうしても不安になったり、

予定を立てて安心したくなる。

けれど、予定通りにいかないからこそ、

「今、動きたい」と感じた気持ちに、

まずは素直になってみる。

移住の相談に向き合う中でも、

やっぱりそれは大切なことだと、

改めて感じた年末だった。

 

今年を振り返る中で、

今回の出来事は、

「もしもの時のこと」についても

少し立ち止まって考えるきっかけになった。

万が一のときに、

自分がどう考えているのか、

何を大切にしてほしいのか。

そうしたことを、

普段の暮らしの中で

家族と共有しておくことの大切さを感じた。

地震が起きたらどう動くか、

どこで合流するか。

そんな話を防災の日にするのと同じように、

いざという時に困らないための話も、

特別なことではなく、

暮らしの延長として

少しずつ話していけたらいい。

完璧な備えはできなくても、

言葉にしておくだけで、

きっと安心は増えていく。

そんなことも、静かに思った年末だった。

 

例年は、夫が年末年始も仕事ということもあり、

帰省はせず、富士宮の自宅で静かに年を越してきた。

外からかすかに聞こえる除夜の鐘を、

「今年もこの音が聞こえる時なんだな」と厳かな気持ちになりながら聞く。

そんな年末を、ここ数年は過ごしていた。

けれど今年は、

その静かな年末を迎えられない年になった。

 

明日や、五年後、十年後を心配するよりも、

「今、どうしたいか」

「今、何を大切にしたいか」。

それを選び続けることも、

暮らしのひとつなのだと思う。

今年を振り返り、

また来年も、一組一組に寄り添いながら、

その方に合った、その方が求めるかたちでの

伴走サポートを続けていきたい。

 

除夜の鐘が聞こえなくても、

区切りはつけられるし、

また、いつもの日常に戻っていけたらいい。

予定通りにいかない日があっても、

その都度できることを重ねながら、

人と、暮らしと、向き合っていきたい。

 

静かな気持ちで、

この一年を締めくくります。

2025.12.31

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