先輩移住者の声

富士宮には豊かな自然環境を求めて、あるいはゆとりある暮らしを求めて全国から移住してきた移住の先輩たちがたくさんいます。移住の経緯や、移住の感想を伺いました。

古屋さん

■移住先:富士宮市猪之頭

■平成29年5月に徳島県神山町より移住

■家族構成:夫婦、子ども2人

富士宮市に移住する前は、徳島県神山町に住んでいました。約6000人ほどが暮らしている町で、大型スーパーがある隣町まで車で30分~40分ほどかかるようなところでした。

出身は妻が佐賀県、私が群馬県ですが、大学進学や就職を機に上京して以来ずっと東京暮らしでしたから、東日本大震災と出産をきっかけに2014年から「地域おこし協力隊」として神山町に移住したのは大きな転機になりました。協力隊の在任期間は2年でしたが、多くの先輩移住者たちがパンを天然酵母から仕込むような「暮らしの姿勢」に感化されて、退任後も神山での暮らしが続きました。

「そろそろ終の棲家を決めよう」と思って良い場所を探していたところへ知人が住んでいたこともあって、富士宮市が候補に挙がりました。紹介していただいた物件が自分たちの理想に近かったのと、市役所の方を通じて、猪之頭地区活性化推進委員会の方たちが何から何まで世話をしてくださったこともあって、トントン拍子に話しが決まりました。

これまで神山町で暮らしてきたので「はじめての田舎暮らし」という感じはありません。むしろ、「ずいぶん都会だ」という感想です。猪之頭は富士宮市でも最北の地域ですが、国道がまっすぐ南北を走っているため車で20分ほどで町の中心部に到着します。ホームセンターやスーパーが何軒もあり、必要なものはほぼ手に入ります。現在、お借りした築50~60年の家の改修を始めましたが、工具や材料などは地元のホームセンターやインターネットで入手しました。

欲をいえば、「同じ地区内に小さな商店があればよかったな」と思いますが、妻も子どもたちも現在の環境が気に入ったようですし、保育園にも喜んで通っていきますので安心しています。まだここへ来て数カ月ですが、富士宮での暮らしが楽しみです。

瀬川さん

■移住先:富士宮市小泉(富士根地域)

■平成28年8月に東京都練馬区より移住

■家族構成:夫婦、子ども1人

 昨年8月に富士宮市小泉に家を建てて移住してきました。
 それまでは東京都練馬区に家を借りていましたが、長男の誕生を機に、妻の実家に手を借りることが多くなりました。もともと妻は富士市の出身です。義母が富士から新幹線に乗って手伝いに来てくれることが度重なり、それにも限界を感じたので移住を決めました。ここは妻の実家も近いですし、のびのびと子育てできる環境だと思うので、移住をしてよかったと思います。
 以前は、賃貸の家の契約更新のたびに「このまま家賃を払い続けるより家を購入した方が良いのではないか」と頭を悩ませ、なんだか現在の暮らしが仮暮らしのような気持ちさえしたものでした。富士宮市に定住場所を決めて家も持ったことで、気持ちしっかりとしてきました。
 富士宮での仕事もすぐに見つかり、職場にもとくに不都合は感じていません。帰宅時間が早くなり、休日に家で仕事をすることもなくなったので、その分、家族と過ごせる時間が増えました。子どもが小さいうちに移住を決めてよかったです。平日は妻も働いているので子どもは保育園に預けていますが、その保育園にしても希望の園にすぐに入ることができました。富士宮市は待機児童ゼロですが、第一希望の保育園に待機日数ゼロで入れるのはかなり幸運なことらしいので、ラッキーでした。
 家は市街地にあるので、小学校・中学校も近くです。車通りも少ないですし、逆に公園などはたくさんあって生活環境には満足しています。確かに東京にいたときほどはお店がありませんが、子どもの誕生と同時に気軽な外出は難しくなり、必要なものはインターネットで購入することが増えていたので、何も変わらない感じです。

宍戸さん

■移住先:富士宮市上稲子

■平成21年12月に静岡県静岡市より移住

■家族構成:夫婦、子ども3人

富士宮市に越してくる前は、静岡市清水区に住んでいました。「田舎で暮らしたい」という想いはずっとありましたが、移住先を稲子に決めたのはまったくの偶然からです。当時、稲子地区で開催された空家見学会に参加して、家が気に入ったので申し込んでみたら、良いお返事をいただけたので移住してきました。あとで聞いたら、その家はとても人気があり、6件もの申し込みがあったそうです。家族構成などを見て、大家さんが最終的に決めたのが、たまたま私たちだったというわけです。

趣味が高じたアクセサリー作りが、仕事としてある程度軌道に乗っていたので、仕事のことはあまり心配していませんでした。今もアクセサリーや草木染めなどの販売・ワークショップの開催などで生計を立てています。

田舎に暮らしていると、仕事なんて思いついたら思いついただけあるものです。芝刈りや山整備など、自然の中にもたくさんの仕事を見つけられます。ここに暮らしていると、「日本は資源のない国なんてウソだろう」とつくづく思います。たとえ仕事の対価をお金という形で得ることができなくても、十分すぎるほどの生活資源に恵まれています。

保育園が遠いとかバスの便が少ないとか、もちろん不便なことはたくさんあるのでしょうが、ここでの暮らしに馴染んでからは、とくに不都合を感じたことはありません。むしろ、狩りとか畑作とか、まだ十分に知らなくて、やりたいことがたくさんあります。「ない」ものより「ある」もののことで、いつも頭がいっぱいで心が躍ります。

石井さん

■移住先:富士宮市上稲子

■平成23年9月に静岡県沼津市より移住

■家族構成:単身

移住先の上稲子でガラス工房を開いています。自分の作品を作る傍らで教室を開いたり、アルバイトをしたりして暮らしています。希望があれば、トンボ玉づくりの体験教室も随時開催しています。

神奈川県の川崎市で修行して、ガラス作家の道を踏み出しました。もともとは実家のある沼津市で教室を開いていましたが、田舎暮らしにあこがれて、移住を考えるようになりました。富士宮市に越してきたのは、まったくの偶然です。当時、富士宮市で開催していた「空家見学会」に参加したら、今の家に案内され、間取りが気に入ったので引っ越してきました。今の家は居住空間とアトリエが分かれていますが、このアトリエは納屋でした。自分で手を加えて、今のようなアトリエに作り替え、奥にギャラリーも開設しました。

この辺りは夜が暗くて、いいですね。夜になると、灯りもなく驚くほど静かです。そんな当たり前のことが、当たり前でなくなっていたことに、ここへきて気づかされました。生きていくことにお金がかからないことも、ここへきて知ったことのひとつです。家賃が以前では考えられないくらい安いですし、頂きものが多いので食費もずいぶん浮いています。

田舎というと「よそ者扱いされるのでは」といった心配もあるかもしれませんが、少なくともここではそういう心配とは無縁です。近所の方は「引っ越してきてくれてありがとう」「助かるよ」と言ってくれます。そんなことを言われたら、嬉しいですよね。親切ながらも、わきまえて必要以上に構われることもないので、人と人との距離感もとても気に入っています。

田村さん

■移住先:富士宮市猪之頭

■平成28年7月に千葉県八千代市より移住

■家族構成:夫婦、子ども1人

以前は都心でサラリーマンをしていましたが、農家を志して移住を考えるようになりました。

情報収集のために東京都有楽町のふるさと回帰支援センターへ行ったら、たまたま担当して下さった富士宮市の担当者がとても感じの良い方だったので、いろいろお話を伺っている中で富士宮市への移住の気持ちが固まりました。

自分が越してきた富士宮市の猪之頭地域には「猪之頭地区活性化推進委員会」というのがあって、市役所と委員会が協力して家や畑を探してくれました。家も畑も「見つかったよ」と連絡を頂いてから見学に来たくらいで、とくに苦労はありませんでした。

もっと限界集落のようなところを想像していたのですが、家々も隣接しており、イメージよりもずいぶん“都会”でした。まだ越してきたばかりですが、近所の方たちが毎日のように顔を出してくださったり、野菜をくださったりして楽しいです。先日は隣の畑の方が「一緒にどうだい」と昼食に誘ってくださり、畑の中でカレーをいただいたりもしました。

長渕剛の「人生はラララ」という歌の中に「人生は一度っきりだから生まれかわるなら生きてるうちに」という大好きな歌詞があります。移住を考えている方には、アドバイスの代わりにこの言葉を贈りたいです。

赤池さん

■移住先:富士宮市上稲子

■移住時期:平成26年5月

■家族構成:夫婦、子ども3人

以前住んでいたところは駅からほど近く、生活するには便利な場所でしたが、自然の中での自給的な暮らしに憧れて稲子に越してきました。「子どもを緑豊かな環境の中で育てたい」という気持ちもありました。

富士宮市は稲子地区への定住推進事業に力をいれており、住居などは市役所に紹介してもらいました。私たちが住む前は10年以上空き家だったようですが、とくに大きな改修も必要なく、ほとんど借り受けたままの状態で住んでいます。

家の近くの畑で野菜をつくり、自分たちで食べる野菜をほとんど自給できるようになりました。また、タケノコやクレソンなどは自生しており、自然から頂くものの多さに驚いています。

移住してきた当初は、学区の小学校の生徒が全校合わせても5人ほどだったのですが、今では10人を超えています。稲子地域は、移住者の多い地域です。近所の移住仲間との交流も楽しいですね。

現在、お子さんを持つご家庭と協同して自主保育への取り組みを始めました。この輪をもっと広げて、子どもたちが集まって一緒に遊べるような空間をつくってあげたいと思っています。

岩井さん

■移住先:富士宮市上稲子

■平成27年7月に東京都板橋区より移住

■家族構成:夫婦、子ども2人

仕事中心になっていく暮らしに疑問を感じて、移住を考えました。子どもたちを自然環境が豊かなところで過ごさせてあげたいという気持ちもありました。

具体的な移住希望地というのはなかったので、まず家探しからはじめました。あちこち家を見て回る中で、紹介で富士宮の稲子にたどり着きました。

地域の人たちが歓迎してくださって、とても親切なので助かっています。子どもたちにも友達ができて、学校にもすぐに馴染めたようなので安心しました。

自宅は木々に囲まれており、家から見える芝川地域の山々の景観にも大変満足しています。トトロの森のように感じられます。

富士宮がずっと今のような自然豊かな里であれば良いと思います。